アマゾンオーディブル│ナレーターが良すぎる
アマゾンオーディブル無料体験したら、朗読を聴くのが、やみつきになってしまった。
プロのナレーションが、よすぎるんだよね。
まあ、キンドルで電子書籍を読めるようになったとき、便利ではあった。
しかし、今回「朗読を聴く」というのは、考えてみたら、人生ではじめての体験。
ナレーションが秀逸なおかげで、「吾輩は猫である」(夏目漱石名作集)のすごさにほとほと感心してしまった。
と同時に、自分のこれまでの読書は、いったいなんだったんだろう?とあきれかえった。
こんな気づきは、電子書籍化ではべつに発生しなかった。
「一流の朗読をサブスクで提供する」というのは、画期的なサービスだねえ。
オーディブルで「聴きたい」作家がつぎつぎと
なんで「朗読」がいいか?というと、ラクして、その作品のよさがたちどころにわかるから。
プロのナレーターは、どんなふうに読めば、作品のすばらしさを伝えられるかを熟知しているんだよ。
間合いの取りかた、声の強弱、抑揚、方言も含めての言い回しの妙。
それはもう、ピアニストとまったくおんなじ。
聞いたことない曲を、自分で楽譜読んで、よたよたピアノ弾いても、それのどこがどういいのか、さっぱりわからないだろう。
でもさ、一流のピアニストの演奏聞いたら、すぐにわかるよね。
昨日のつづきで、読みたい作家を挙げてみる……予定だったが、つぎの一冊だけに絞る。
川端康成「眠れる美女」
出典 【朗読│wis】wisの川端康成(1) 「眠れる美女(全)」 Audible版
「眠れる美女」は、なんべんも読んでいて、よく知ってるけど、オーディブルを試聴したら、うわ、ヤバすぎる。
オーディブルで「眠れる美女」は、ナレーター違いで、3点もある。
【朗読│wis】wisの川端康成(1) 「眠れる美女(全)」 Audible版
【朗読│石田 衣良】新潮読書クラブ 第二回 川端康成『眠れる美女』 Audible版
作家│石田衣良の試聴サンプルはなかった。
なので、wis(ウィス/ないとうさちこ)と松宮森乃、どちらも女性ナレーターのサンプルを聴き比べてみた。
そしたら、wisのねちっこい色っぽさに鼻血が出そうになった。
はああっ、むせかえるような色香だねえ。
松宮森乃は、端正な朗読で、作品に過剰な味付けをしていないから、これはこれでいいかもしれない。
しかし、比べるとwisの妖艶さが勝りすぎて、まずwisで聴きたくなる。
なんだけどねえ。
「眠れる美女」は、まだ聴かずにいるんだよ。
というのも、朗読って、たいへん強力に「脳ミソ」に刷り込まれてかなり残る。
「吾輩は猫である」も、すごく引きずられた。
夏目漱石でアタマがいっぱいになってしまった。
なので、いまここで、うっかりwisの「眠れる美女」を聴いてしまうと、そんなんでアタマが充満しそうで、それは困る。
せっかく1月の発表会に向けて、バッハとモーツァルトの「物語」を作っているのに、このタイミングで「眠れる美女」なんかインストールしたくない。
しかし、すごいねえ、wisという朗読家は。
「おんな」ということばひとつでも、前にタメがあり、「ん」で鼻にかかり、「な」が糸を引くように粘る。
そういうのは、やっぱりピアノに通じるものがあって、すごく勉強になる。
音3つ弾いて、そんな芸当できるのかっ?!
やってみたいけど。
ちなみに、私は高校生のときに、はじめて「眠れる美女」を読んで、チンプンカンプンだった。
その後、文学好きの妹が「ぜひ!」とぐいぐい推薦するので、読み直してみたら、おもくそハマッた。
発表会が終わったら、wisの「眠れる美女」を聴こうっと。

