母が転倒したとき、すぐにサポートしてもらうのは、とてもむずかしい。
もちろん、非常に痛みがあって、まったく動けないようだったら、骨が折れているかもしれない。
母自身、去年に背骨を圧迫骨折していて、
「骨が折れている痛さは、これまで経験したことのない激痛で、それだったらすぐわかる」と言う。
ころんでしまって、その結果、そんな痛みで身動きできないなら、もう救急車を頼んだほうがよさそう。
でも、次回ころんだとき、ちょうど前回のような打ち身ていどだったらどうするか?
これが、民間サポート会社の受付時間内(8:00~18:00)ならば、まず電話してみよう。
で、折り返しの電話だけでも、数時間かかるそうだが、しゃーない、母を励ましながら気長に待とう。
問題は、受付時間外や、民間サポートが休みの土日の場合。
まあね、一晩であっても、母ちゃんを床にコロがしとくワケにはいかんでしょ?
なんとか、介護ベッドまで運ばんとな。
そしたら……そうだっ!
介護ベッドの上下移動の力を借りるのはどうだろう?
いまレンタルしている介護ベッドは、床からマットまでの高さを、20cm~65cmまで電動で変えられる。
ウチのなかにあるモノで、こんなに強力に、まるで重機のように上下移動させられるのは、この介護ベッドのみ!
じゃあ、このベッドにベルトとかで身体を固定し、ベッドを上に上げて、とりあえずお尻を、床から20cm上に持ち上げる。
そこまで上がれば、お尻の下に↓「踏み台」を差し込むことがデキる。
そもそもこの「踏み台」は、私が室内運動で使っているもの。
じつは、自分の運動不足もヒドい。
しかし介護があって、外でウォーキングとかもデキないので、この踏み台でたまに昇降運動をやっている。
この踏み台の高さがちょうど20cm。
もしこの踏み台に座れたら、そのあと、介護ベッドを最低の20cmまで下げて、踏み台 → 介護ベッドへ移ることができるハズ。
という稚拙な方法を思いついたので、まず自分で実験してみた。
けれども、大失敗だった。
理由は「介護ベッドに、ベルトで身体を固定することが、痛くて不可能」だから。
手近にあったザックのベルト類で、自分の身体をベッドの柵に固定してみたら、わっはっは! ベルトが脇だの胸だのに食い込んで、痛えのなんのって!
介護ベッドが、グイ~ンって上がるのは、めっちゃおもろいけど、ひいいっ、拷問になるんすけどっ!
考えてみれば、細っこいベルトが、自分の体重でギリギリ食い込むから、そりゃ痛いはず。
昔々、岩登りを習っていたころ、習いに来ていたヒトのひとりがハーネスを忘れてきた。
そしたら、岩登りの先生が、自分のハーネスをそのヒトに貸してあげて、ご自分はロープで「即席ハーネス」を作り、自分の身体に装着した。
ほほう、さすがすばらしいロープワークじゃのう、と私は感心したよ。
ところが、先生、登る練習をみんなでしばらくしているうちに、
「やっぱりロープが食い込み過ぎて痛いです」と、即席ハーネスはやめたんだよね。
ソレ、思い出したわ。
ベルトだのロープだの、そういうモノで「全体重を支える」のは、ぜんぜんあかんのよ。
ま、↓こんな感じで、身体全体をすっぽり包んで運搬するべき。