主治医先生「そんなかで、徐々に食べる量減っていきますし、
まあ、あの、97で死んだ私の祖父も、最後2年ぐらいは、食べる量が季節によってもぜんぜんバラつくし、
夏ぜんぜん食べへんしとか、そういう季節性のものが、ヒトによってはあるし」
私「う~ん」
先生「徐々に進行していく速度は、ヒトによるので」
「はい」
「ヒトによって、ま、やっぱ食べれへんスピードが、ぜんぜん速く進んでいってしまうパターンのヒトもいると思います」
「ま、ケースバイケースですね」
「はい、そうです。
ただ……根本的に食べれな死ぬんですよ」
「そうですね、はい」
先生「だから、食べなダメなんですよ。
要は、生きるためにはね、生物は」
私「そうですね、それは私ももちろん、はい」
「なので、ま、あのう……そういう点で、その、なにか食事を持ち込むっていうのを、
やってみるっていうのは、ま、自力で食事を摂るための、
最後の手段やと考えていただいたほうがいいです」
「ふうん」
「で、それが摂れへんのやったら、それこそ二択なんです。
それでも、おうち帰って、経過を見るのか、
それとも、もう鼻から管入れて栄養入れて、
まあ、時期が来たらこの病院からつぎの病院移るみたいなカタチで、
ま、この胃管を入れると、慢性期になるので、
いわゆるその長期になる、長くなるでしょ?」
私「はい」
先生「そうなると、終わりが見えないので、今後病院を転々としていく……」
「あ、急性期が終わるからということですね」
「そうです、はい」
「はい」
「ま、要は、そういう二択になってくるという流れです。
もし食事が自分で摂れないのであれば。
なので、そうなるかどうかを見極める最後のポイントとして、
ま、僕らいま、いろいろこう2週間、食事のこう、いろいろ試してきているんだけれども、
ま、そのなかで、ご家族さんから、なにか持ち込み食で効果的なものがあるのであれば、
それにすがるという、どっちかと言うと」
私「そうですか、わかりました。
では、先生のいまのご提案ですと、持ち込み食で様子を見るというお話でしょうか?」
先生「う~ん、そうね。持ち込み可にするという感じです。
持ち込み食を持ってきていただいて、毎回持ってくるというわけじゃなくて、
持ってきていただいたものを、ちょっと食べさせてみたりして、
えー、食べれるかどうかというのを見ていくという。
その、ずっとそれに頼るのは、もちろんないんですけども。
でも、それが厳しいんであれば、やっぱりつぎのことを、
さっき申し上げたことを、やっぱ考えていくしかない」
「ふーん、ふんふん」
「逆に言うと、そうなると、入院、なんというか、入院してる、
ここに居ようが、家に居ようが変わらんという感じになります」
「まあ、そうですね」
「そうです、そうです」
先生「そのタイミングになると、そうなってきます」
私「まあ、あのう、先生もお忙しいと思いますのでね、
ちょっと、あのう、私の考えを申し上げても、よろしいですか?」
「はいはいはい」
私「たぶん、持ち込んでも食べられないと思います。
もう、それまでにもう、さんざんやっぱり食べれるものはないかっていうのを、模索してきたのでね、自宅で。
で、いまも母はやっぱり『自宅にいたときと、ぜんぜん状態は変わらない』と」
「う~ん」
「で……ただ『生きたい』ので」
「うん」
「で、まあ、経鼻、鼻チューブは、まあまあ、前々から家でも話してたんですけど、あんまり、どうかな。
ま、でも『試してみる』とは言っていました」
「う~ん」