もろもろの日程が決まって、ホッとした。
そして、母の体調が、思いのほか良くなっていてなによりだ。
鼻チューブ(経鼻胃管)による栄養は、もうじき1ヵ月になる。
母本人は、ずっとチューブを鼻から入れっぱなしで苦痛だったはず。
けれども、胃ろうをする前に、すでにおなじ人工栄養を経験済みになるので、そのメリットは大きい。
母ちゃん、まだまだ生きる気満々。
だったら、もうちょいがんばって、胃ろう造設を乗り越えよう。
じつは、手術のあと、「ちょっと痛い」ってなことは、まったく手紙に書いていない。
そりゃ、私も、胃に穴開けたことないから、どのぐらい痛いか知らねーけど。
おなかの皮と、胃袋に穴開けるし、その周りは2~4ヵ所糸で固定するし。
いててっ! 痛そーっ!
それなりに痛いはず。
けど、鎮静剤もらえるだろうし、たぶん日ごとに痛みはやわらぐだろうし。
「胃袋ピアス」は、デキあがったら、ほんまのピアスみたいに、ふつーにどうってことなくなる。
そのままお風呂にも入れるし、運動も可能。
胃ろうをしている、プロスポーツ選手もいるらしい。
ね? よさそうでしょ、胃ろう。
とまあ、私は、胃ろうを楽しみにしている。
だって、母ちゃん、むかしから食べものの好き嫌いが激しくて、なにかと困ってたんでねえ。
あと、ちょっとストレスがかかると、やっぱり食べなくなっていた。
それから、糖尿病になってからは、「食べないこと → いいことだ」みたいな思い込みをしちゃって、ますます食べることが、どうでもよくなっていた。
あ、私も食に関心がないから、ヒトのこと、言えねー。
逆に、母のおかげで、「栄養って大事だな」と実感。
このごろ、私の朝食はつぎのとおり。
・豆腐 175g
・納豆 1パック
・水で戻したワカメ
この3つを小どんぶりに入れて、レンジで2分、そのまま食す。
飲みものは牛乳250ml。
タンパク質とカルシウムを摂るように、だいたい気をつけている。
昼と夜は、コンビニの焼き魚が多い。
ごはんは、玄米にしている。
相変わらず料理する気ゼロだが、まあ、だいたいイケてるかね。
あ、そうそう、胃ろうにしても、口から食べるのは自由。
むしろ、ちゃんと口から食べないと、嚥下機能がおとろえるそうだ。
母は、甘いモノが大好きだから、ウチに帰って、食べたいようなら好きなだけ食べてもらおう。
いま私は、ひとりで暮らしていて、ピアノをどんだけ練習しようが、音楽を聞こうが、本読もうが、はい、なんでもデキて気楽です。
でも、意外にも「母が帰って来てからの新しい?生活」も楽しみにしている。