先日うっかりクラウドの仕事を引き受けて、どエラいことになっている。
いや、決めたのは自分だろ?
諭吉さまに目がくらみ、「やります! デキます! 書けます!」なーんてハッタリかましちまってさあ。
ぜんぶで5回連載で記事を書く仕事。
1記事1,500字以上なんだが、すいません、ちっともウマくまとまらなくて……
結局1記事書くのに、だいたい10時間以上かかっている。
いま3記事目だが、14時間かかっても、まだデキねーのよっ!
あたし、自分がこんだけバカだとは、さすがにあきれ果てたわ。
世間のみなさまは、なにか文章をお書きになるとき、どのぐらいのお時間かかるんでございましょう?
で、母ちゃんにしょっちゅう「書けねーんだよう」とコボしている。
母「私もむかし、モニターの仕事やってたから、わかるよ。
毎日タイヘンだった」
私「あ、そっかー、NHKのラジオとか、民放のテレビとか、やってたよね」
「そうなの。子どもが小さいときは、外で働けないからモニターばっかり」
「書くの、困った?」
母「ええと……困りはしなかったねえ。
それよりポストが遠くて、出しに行くのがタイヘンなの。
雨でも自転車こいで、駅前のポストまで行ってね」
「ひゃあ、封筒も書いて、切手貼って、ノリづけして」
「そりゃそうよ」
ひい、いまはピッて押すだけで送れるんだから、そろそろグチこぼすの、やめよう。
午後からは、訪問診療のお医者さんが来てくださった。
母の顔を見るなり、
「お元気そうですね!」とおっしゃる。
「いえいえ」と答えながらも、よろこんではしゃぐ母。
寝たきりなのに元気、というのもヘンなんだが、たしかに毎日元気だ。
ほとんど寝ているのに、トイレで呼ばれて部屋に行くと、元気そうにベッドに腰かけている。
移動は、以前使っていたシルバーカーに戻った。
左側から私が支える体制にしているものの、こないだ訪問リハビリで、歩くコツを習ったら、私に全体重がかかりにくくなった。
ヒザに力を入れて伸ばし、背筋をピンとすると、う~ん、あきらかに私はラクだな。
ということは、かなり自分の足で歩けているんだ。
お医者さんはテキパキと、でもていねいに診察してくださり、あっという間に玄関から消えていかれた。
滞在時間は7分。
多くの訪問診療患者さんを抱えているので、タイヘンだよねえ。
クリニックの午前診療と午後診療の合い間に、訪問診療で回っておられるのだ。
それにしても、クリニック診察も、リハビリも、看護師さんも、そしてバスタブごとお風呂までやってくるなんて、まるでパラダイスじゃん?!
もちろん、介護する家族も、夢みたいにラクチンだよ。
いやいやいや、だいじょうぶかな?
医療保険とか介護保険とか。
あんまり手厚くて、心配になっちまう。
母ちゃん、いい時代に老後を迎えられてよかったね。
そして、あらゆる面で、施設にいたころより快適になり、ほんとによかったね。
こんなに体調もよくなって、もうしんどいこともなくて、延命治療を選んで正解だったね。