とうとう「電子書籍(キンドル)デビュー」した90歳要介護4の母

日々のあれこれ

「耳なし芳一」を印刷したヤツを、母のところに持って行ったら、母ちゃん大よろこび。

「うれしいわあ、入院していたときから、つづきを読みたかったから。

もうすぐに読むわ!」

そういえば、母が入院中、毎日手紙を持参していたとき、だんだんネタ切れになってしまった。

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そのとき、耳なし芳一のさいしょの部分を、2回ほど印刷し同封していた。

だけど、面会が2週間に1度しかなく、母が読むのをしんどいかどうかがわからない。

そのうち「歯がとても痛くて、病院へ訪問歯科に来てもらう」らしいと、病院から連絡があった。

そんなにタイヘンなら、「耳なし芳一」連載はいったん中止だな、と私は思い、それきりになっていた。

ところが、いまになって母は、

「耳なし芳一のつづきを読みたい!」と判明、ようやくさいしょから終わりまで渡せたのだ。




母のところへ持って行ってから約30分後、どのぐらい読めているかな?と思い、私は母の部屋をのぞいた。

母「すっごくおもしろかった! ありがとうね!」

え……?

私「もう、ぜんぶ読んだの?」

「うん! よかったわあ~、やっぱり怖くておもしろかったあ!

もっとほかのも読みたい! もっとちょうだい!

ひええ、もっと持つかと思ってたんだけど、すぐ読んじまった。

私「やー、おもしろくてよかったね、楽しみができたね。

でも、う~ん、ソレ印刷するのに20分はかかるんだよ」

母「ふうん、1時間もかからないんだ」




うう、そういう感覚か。

困ったなあ、いちいちキャプチャして印刷するのは、あまりにもメンドーだよ。

かといって、せっかく読書が楽しくなっているのにね。

そこで、私が持っているキンドル端末を試してもらうことにした。

コレ、相当古いんだけどね。ええと2016年に購入した「Kindle Paperwhite マンガモデル 32GB」。当時18,280円だった。

たまに動かなくなるが、まだ使える。

で、ベッドで寝ている母ちゃんに使いかたをレクチャー。

この手の端末は、ボタンがないから年寄りにはタイヘンだと思った。

けれども、お、スマホを使えただけに、なかなかイケそうだ。

しかも、いま現在、母は怪談を読みたくてたまらないので、なにがなんでも使えるようになりたい。




そもそも「読書」に特化している端末だから、覚えることも少ない。

そんなに手間ヒマかからないうちに、ページ送り戻し、目次の出しかたまで、ひととおりできるようになった。

電源オンオフも、カバーの開け閉めに連動しているので、そういうのも地味にわかりやすい。

母「字を大きくできるのが、とってもうれしい!

押すだけでページをめくれるのが便利!」

だよねえ。

私がキンドル使う理由も、おんなじだ。

キンドルって、高齢者向けの機械?だと思うんで、老人施設とかで売り込んだら?

さて、アマゾンキンドルのおかげで、母ちゃん、小泉八雲の怪談をつぎつぎ読めている。

私も、キャプチャ印刷なんてクソメンドーなことから解放されたよ。

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