90歳母を介護していると、自分の行く末がよくわかる。
母のむかしからの生活習慣は、おおよそ知っている。
そうしたら、結局のところ、過去20年間ほど生活習慣が、90歳の現在にそのまま反映されている。
いま、母がもっとも困っているのは「足腰が非常に弱ってきたこと」。
トイレ往復のわずかな距離も、シルバーカーで介助付きでも、歩けなくなってしまった。
なので、ベッドからトイレまでは、キャスター付きイスに乗ってもらって移動している。
以前は、トイレ内手すりにつかまっているあいだに、下の衣類を上げ下げできた。
しかし、いまはその数秒も保持がむずかしく、あらかじめベッドでぜんぶ脱いでから、トイレへ連れて行く。
いまのところ、イスから便座への移乗は、かろうじてギリギリできているが、これも時間の問題だな。
いつか、そう遠くない将来、ソレもできなくなる日が来るだろう。
さて、母に尋ねてみると、
「足が弱っていく兆候は、70歳ぐらいから感じていた」とのこと。
階段の上り下りがツラくなってきたらしい。
しかし、なにも対策をしなかったそうだ。
とくに身体を動かす機会もなく、ウォーキングも積極的につづけることもなく、そのまま放置すること20年。
すると、こういう結果になってしまった、というわけだ。
いっぽう、足とは対照的な結果もある。
それは「歯」。
母ちゃん、むかしから歯みがきが好きで、それこそ20年以上まえから、歯間ブラシと歯ブラシで、毎晩熱心に歯をみがいていた。
歯科クリニックへも、3ヵ月に1度、歯石取りに出かける。
まあ、ほんと歯みがき好きなんだよね。
すると、いま母の歯は、ぜんぶで23本残っている。
奥歯は詰め物されているのが多いものの、前歯とかは、そのままきれいにそろっている。
90歳の残存歯は、平均9.0本らしい。
ほほう、同年代より14本も多いじゃないか?!
てか、私の歯が27本なので、62歳の私とそう変わらんのよ。
なので、これまた日々の生活習慣の結果、こんなにゾロゾロ歯が残っているんだろう。
けどさあ、もう胃ろうになっちまったから、歯、いらんのやけど。
といっても、口腔ケアは大切。
いくら食べものを口から取らなくても、口内の雑菌が誤嚥性肺炎を起こすかもしれないから。
しゃーないんで、私が母の歯みがきもしている。
母23本+私27本=合計50本の歯みがき、超めんどくせー。
母には歯間ブラシ、私はデンタルフロスも使う。
けど、自分もせっせと歯みがきつづけないと、入れ歯になっちゃうし、ま、親子ともどもがんばろう。