クリエイターの生きかた|遠方の心理学セミナー その3

3人の講師のかたがたは、いま「好きな仕事をして自由に生きる」を実践している。そして、現在は一目置かれる十分な成功を収めているわけだが、そこに至るまではホントウに紆余曲折があり、並大抵ではない苦労があり、ああ、自由に生きるというのも簡単ではないなあと思わせられた。

とくに、クリエイティブな仕事に特有の困難さが印象に残った。どういうことかというと、一口に言えば「波がある」ということ。ずっと一定して好調を保つのが難しいようだ。一気に大きな仕事をなしとげると、そのあとに燃え尽きてしまう。

私は日ごろN先生を見ていて、セミナーもカウンセリングもやっぱりアート(芸術)の要素が強いなあと思っていた。すると、T先生、O先生おふたりがやっていることも、無から有を創り出す仕事なので、やはりアートなのだ。まあ、安定している芸術家なんてありえない。好不調があってこそ、価値のあるものを生み出せるのかもしれない。

私は、ごく平凡なサラリーマン家庭に育ったし、自分も会社の雑用仕事しかやったことがない。いくつかパートにも行ったが、指示されたことをやるだけの単純作業ばかりだ。何か「自分で考えてやる仕事」をしたことがない。

だから、クリエイターのひとに会ったことがまったくなかった。今回このセミナーに参加したのは、そういうクリエイティブな仕事をしているヒトの「生の感触」を得たかったからでもある。そして、3人の講師それぞれが、いまに至るまでの経緯をくわしく語ってくれたので、私なりにかなりよくわかった。

まず、「ホントウにやりたいこと」なんてすぐ簡単にわかるものではない。それがわかる時期もひとそれぞれだ。「やりたいこと」を見つけるためには、「自分を知ること」。そして、とにかく実行、行動、試行錯誤。3人とも異口同音に言われていたのが「お金はなんとかなる」「ジェットコースターのように変動する収入には、そのうち慣れる」。

ふふふ、おもしろいなあ。ちんまり「安定」なんて望んでいたら、個性を活かせるクリエイティブな人生とは無縁なんだな。

で、自分を振り返ると、いまは「やりたいことがわからない」状態なのだ。以前、他人軸で生きていたころは、やりたいことがどっさりあったというのに、自分軸になったらやりたいことがわからなくなってしまった。

「他人軸=だれかに評価される」なので、私が昔やりたかったことはすべて「だれかにスゴいと言われたい、だれかにがんばったねと言われたい、だれかに役に立ったと言われない」という欲求がベースになっていた。

それがいま自分軸になったもんだから、はは……やりたいことがなくなってしまった。

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