やにわに親孝行に励んでいる私だが、ちょうどいいタイミングで「母の日」がやってくる。
母ちゃんは、むかしからお花が大好き。
ずっと前は日比谷花壇から送っていた。
今回も、いまから数日前に日比谷花壇にいったん注文した。
しかし、その直後に気づいたのだが、アソコはね、ものすっごく厳重な包装で届けるのよ。
ずっと以前、たぶん20年ほど前、日比谷花壇から、母に送ったら、あとで母が「おとうさんが、開けるの、とても時間がかかった」と言ってたのを思い出した。
そんなものごっつい包装のお花なんて、いまの母には絶対ムリ!
で、あわてて電話でキャンセルした。
もう母の日が近いから、電話でしか受付していない。
それで、あらためて「花キューピット」から注文。
「花キューピット」は、受取人の近くのお花屋さんが届けてくれる全国システムだ。
それに、細かい要望もあとで頼める。
だから私は、つぎのように
「セロファンは『無し』で、そのまま飾れる状態で届けてください。
受取人が高齢者のため、セロファンを自力で外せないからです。
居住先は、サービス付き高齢者向け住宅なので、そこのスタッフさんに渡してください。」
とお願いした。
で、今日のお昼すぎ、母から電話がかかってきた。
無事に今日届いたそうだ。
私が注文した時期が遅かったので、母の日当日指定はムリで、早めの到着だ。
ヘルパーさんが、母の部屋まで届けてくれて、そしてセロファンはかかっておらず、何も開封しなくて済んだらしい。
母ちゃんは非常によろこんでいて、これまた、どんな色のお花が何本あるか、どの位置にあるか、逐一ぜんぶ説明してくれる。
私は、パソコンで商品を見ながら、「うんうん、ぜんぶその通り」と応答する。
そりゃもう、よろこんでくれていて、私のほうが恐縮するほど、手放しではしゃいでくれている。
なんかもう、こんなにかわいい女のコなのに、母の実母は、どうして6歳の子どもを置いて家出しちゃったんだろうね?
ネコでも6年飼ったら、放っておけないだろうに、私のばあちゃんはアッパレだよな。
ただ、私もこれまでいろいろココロの勉強をしてきたので、べつにばあちゃんを責める気もちはまったくない。
たぶんきっと、「子どもにあまり興味がないヒト」だったんだよ。
私も、小さいコに関心がない。
てか、自分のことにしか興味がなくて、だいたいヒト全般興味が薄い。
↑これ読んで、妹、首がもげそうなほど、うなずいているだろう、ね? T子ちゃん。
なので、ばあちゃんはばあちゃんで、そういう人生でよかったんだ。
私も、これまで散々「放ったらかしで逃げてきた人生」ですけん。
んで、ウチの母ちゃんか。
まあ、私も癒着が解けて、おかげで「母のいいところ」しか、目に入らなくなってきた。
これ、ほんとふしぎで、心の底から「このヒト、いいヒトだなあ、ほんとはこんなに純粋でやさしいヒトだったんだ」と感嘆している。
だから、これからはだいじょうぶ。
私と母は、遅まきながら、新しい関係を築いていけるにちがいない。