昨日あたりから、私はしんどい。
母もしんどいという。
引っ越しして10日が過ぎたものの、疲れがドッと出てきた。
あと、暑いし。
新居は、スーパーやコンビニ、郵便局が歩いて5~10分のとこにあるけど、暑くて歩けず、クルマを使っちまう。
おーい、一日数分しか歩かねえと、そのうち歩けなくなるのは、あたいじゃん?
母ちゃんは、コンビニやスーパーの総菜で、毎日しごく満足してくれる。
今日の昼ご飯も、そうめん、温泉玉子、キャベツサラダでよろこんでいた。
よろこんではしゃいで冗談を言い合っているうちに、
母ちゃん「もうすぐヘルパーさんがシャワーに来るから、トイレに行っとく」
私が母ちゃんの手を引いて、トイレまでゆっくり歩いていったら、母ちゃん、歩くのに合わせて「ぷっ、ぷっ、ぷぷぷ」とおならをした。
あれあれと、またふたりでドッと笑ったら、
母ちゃんが「あ、おしっこ漏れた!」と叫んだ。
あわてて、私がズボンを下ろしたら、うん、まあ、パンツが濡れているだけだった。
「ああ、ああ、やっちゃった、笑うと漏れちゃうよ」としょんぼりする母。
「ちょうどシャワーを浴びるまえでよかったね」
「こんな汚いことさせてごめんね」
「私なんて、半年にいちどはうんこ漏らすよ。
つぎはぜひ、うんこでお願いします」
「やだよー、骨盤底筋が弱ってるんだよ」
「コツバンテイキンなんて知ってるんなら、たまに鍛えてね」
パンツを履き替えて、ぼちぼちしたら、ヘルパーさんが来てくれた。
今日で2回目の入浴介助。
月水金の午後1時半に来てくれて、1時間弱かけてシャワーを浴びさせてくれる。
ふふ~ん♪ 丸ごと母をおまかせにできて、こりゃ私はラクチンだ!
しかも、母のシャワーが終わったあと、浴室のそうじまでしてくれるのだ。
介護用シャワーイスなんて、座面や背もたれをわざわざ分解して、洗って乾きやすいようにしてくれる。
で、母の髪にドライヤーまでかけてくれる。
めちゃくそ助かるんですけどっ!
そりゃもう、家族も本人も、こんなに手厚く介護してもらえてうれしいのだが、いや、でもさ、こういうの日本中でやってるって、えーっ?!
たったシャワーだけのために、ヘルパーさんひとりが出向いてきて、1時間ほど取られて、また帰っていくなんて!
まあ、ひとり暮らしの高齢者ならしかたがないが、すいません、いちおう娘がいるのに、よろしいんですかね??
そこんところは、家族がいても「入浴介助」してもらえるとなっているそうだ。
しかし、ひとりの高齢者に対して、こんなに大人数(ケアマネ、ヘルパー、介護用品担当)が入れ替わり立ち替わり、メンドー見るのは、だ、だいじょうぶかっ?!
契約書だの計画書だの、書類の数も膨大で、しかもソレ、ぜんぶ紙だしハンコいるし、手書きの住所氏名だし、はあ、あたしゃ、十数枚は書いとるよ。
ま、当分「紙」だよね、お年寄り相手だから。
とにかく頻繁に来てくれて、で、都度書類が発生して、ふああ、エエんですかな、こんなに手間ヒマかけて?
なんつーか、「要介護の高齢者ひとり」が生きていくためには、たぶん非常に多くの税金が投入されているような気がする。
う~ん、悩ましい現実だが、そうやって「納税者のみなさん」が支えてくれてるんだよね、母と私を。
ソレに応えるためには……あ、そっかー、母も私もキゲンよく楽しく生活してたらいいんだなっ!