母にまつわる問題は、つぎつぎと湧いてくる。
「転倒」は予測できず、突発的に出現する大問題だ。
しかし、喉モト過ぎればなんとやらだし、解決の決め手もない。
もう知らんがな、になりつつある。
さて、新手の問題は「食欲不振」だ。
だいぶん前から、「あんまり食べたくない」という状態になっている。
母の言動を思い出してみると、どうやら「昼食にシュウマイを食べたとき、イヤイヤだった」というのがはじまり。
で、レシートを調べてみたら、シュウマイを買ったのは、9月17日だと判明。
なるほど、もう10日も食欲がいまひとつなのだ。
先日、クリニックの内科で診察を受けたとき、「食欲が出ません」とも伝えた。
先生「デイサービスは、どうしていますか?」
母「7月に引っ越してからは、行っていません」
先生「じゃあ、動くこともないし、それじゃおなかも空きませんね」とのこと。
サ高住に入所していたころは、週3回デイに通っていた。
通うといっても、同じ建物の1階にデイがあるので、エレベーターで階下に降りるだけ。
けれども、デイで体操などの軽い運動はするし、往復の移動も身体を動かすことになる。
ところが、私と同居してからは、そういうのがぜんぶなくなった。
じつは、ケアマネさんの勧めで、7月25日に「お試しデイサービス」へ行ったことはある。
しかし、そこのデイは、体操もレクリエーションもほとんどなく、大半はイスに座ってテレビを見るだけで、あまりにつまらなくて1度で止めたのだ。
そして、送迎車での往復もなかなかタイヘン。
「行き」は利用者さんの各自宅へ寄って、ひとりずつ送迎車に乗り込んでもらうので、当然時間がかかる。
「帰り」はもっとタイヘン、送迎車そのものの順番を、デイの部屋で気長に待たないといけない。
長々待って、ようやく送迎車に乗れても、またそれぞれの自宅に寄って、ひとりずつ降ろしていくので、ふう、ウチに帰るまで相当時間がかかる。
こうなると、「デイサービス → ひたすら待ちつづけて、ただただガマンする」だけ。
楽しみもおもしろみも、なんにもないから、そりゃ行きたくなくなる。
なので、私も母に、
「デイは、行きたくなったら行ったらいいよ。
イヤだったら、ムリしないでいい」と言っていた。
サ高住に対して文句タラタラの私だが、よく考えたら、デイが1階にあるのは大きなメリットだったよ。
ただ、運動不足で食欲が出なくなっちまって、これは困った。
母自身は、お医者さんにそう言われても、もひとつピンと来ないようだ。
むしろ「食欲が出るおクスリを出してくれたらいいのにねえ」と言う。
そして、どうも「胃が悪いので食欲が出ない」と思っているらしく、私に、市販の胃薬を頼んできた。
ソレもどうかねえと思いつつ、でも、そう考えているならそうしようか?
ヨドバシカメラに注文して、すぐに届いた胃薬をさっそく母に飲ませたが、やっぱり食欲は戻らない。
ぜんぜん食べないわけでもなく、ふだんの食事の半分~3分の2ぐらいは食べている。
母は「しんどいから動きたくない。ずっと座っていたい」とつねづね言っている。
私は「老いていく過程」のひとつかな、と思ったりもしている。