母の「食欲不振問題」は、三度の食事のたびに悩ましい。
朝食は、従来通りの量をふつうに食べられている。
しかし、昼食 → 夕食の順に、食欲が落ちてくる。
母によると、
「朝ごはんがいちばんおいしい。
たぶん、前の晩から時間が経っているからだと思う」
ふんふん、たしかに、6:00朝食、12:00昼食、17:30夕食なので、その通り。
それでいくと、夕食をもう少し遅くすると、おなかが空いて食べられるのでは?
と私は母に提案したが、
「いや、5時半に食べて、あとはゆっくりしたい」というので却下された。
母ちゃん、「決めた時刻」は必ず守りたいタチなので、食事時刻の変更はムリ。
そうだ、お医者さんの判断がいちばん正しいだろうから、それでいくと「運動不足説」がもっとも有力だ。
私「A先生は『デイサービスをやめたから、おなかが空かない』かのように言っておられたけど、どうかな?」
母「デイはねえ、塗り絵と工作がほとんどだったね。
お昼ごはんの前に、軽い体操するだけだから、そんなに運動にはなっていないような」
「あ、そんなぐらいか」
それにしても、母は「手作業が苦手」なのに、しょっちゅう塗り絵や工作をやらされて、コレ、ほんと気の毒だった。
デイの前は、順番に機械浴があり、おフロから上がると、みなさん塗り絵をさせられていたという。
もちろんリハビリのためだろうけど、キラいな作業を必ずやらないといけないのはねえ。
好き嫌いとか言うたらあかんのかね?
母は歌ならいくらでも歌えて楽しいのに、黙々と作業ばかりってのもタイヘンで、まあ、そんなデイならやっぱりやめとこうか。
すると、母がこう言った。
「デイに行く行かないより、いま食べられないのはストレスからかも。
ここんところ、しょっちゅう上の階が、ガタゴトうるさくてぜんぜん眠れないから」
ああ、そうだった!
上から聞こえる「騒音」も問題だった。
コレも放置しとるんですわ、あたい。
あのう、こんなこと言うたら、母に悪いけど、どうもね、母関連の問題は解決がむずかしくてね。
「生い立ちが不幸」ってのが、いっちゃん大問題だが、コレもいまどうこうするわけにいかない。
母の両親、継母、姑、小姑、ダンナ(私の父)といった方々に対しても、大問題になっているが、いつも持ち出されるたびに、解決方法がなくて困るのだ。
全員、すでにあの世にお住まいの方々なので、打つ手がないんだよ、そもそも。
ただ、現在進行中の問題は、なんとか対応せんといかん。
ほったらかしにしている私があかんのよ。
で、騒音問題。
なんですが、う~ん、騒音として堂々と管理会社に訴えられるかどうか?
私も同じ音を聞いているのだが、う~ん、騒音……?
あくまでも私のとらえかただが、「たまに聞こえる生活音」の範疇で、う~ん、う~ん、騒音とまではいかないような。
たとえば「夜10時以降に連続してはっきり聞こえるステレオ」とかは、私も騒音だと思う。
けれどもね、「夜8時以降」というのはどうだろう?
母の就寝時刻は夜8時45分だ。
そして、少なくとも「夜8時からは『無音状態』であること」を強く望んでいる。
8時からは、なにも聞こえない状態でないと、神経を逆なでされるようで、非常にイライラして寝付けなくなるからだ。
母の人柄は、それこそ私がよく知っているから、「夜8時から、しーんと静まり返っている」のは、たしかに母が安堵して眠れる環境だ。
果たして、それを実現することは可能だろうか?