「私が母を助けている」んじゃなくて「母が私を助けてくれている」という意外な事実

日々のあれこれ

すっかり母中心の生活になっている。

けれども、自分のことがおろそかになっているか?といえば、案外そうでもない。

母は、いまもむかしも、規則正しい生活がスゴく得意だ。

それに、ヤらないといけないことは、いち早くサッサと片付けてしまう。

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役所に出さないといけない書類とか、ウチに届いたその日のうちに、ちゃちゃっと書いてしまう。

ご本人は、生まれついての性格だから、とくになんにも意識していない。

しかし、あたしゃズボラが当たり前だったので、そういう母の行動を目の当たりにして、いやあ、コレ、90のばあちゃんなのにすげえなーと、あらためて感心する。

そんな「母の長所」って、以前はちっとも気づかなかったのに、いまは、ああ、いいなあ、見習いたいなあと思うようになった。

で、いっしょに暮らしているうちに、私までもが、そんなに努力せずとも、あるていどマネがデキつつある。




毎日決まった時刻に起床就寝、三度の食事、掃除をして、決まった曜日に洗濯。

そんなん、オトナだったら、みーんな当然できるよな?

でも、私は還暦すぎてもデキなかったヤカラだった。

それに、ほんとはデキるようになりたくて、長年悩んでいた。

なのにねえ、母に合わすようにしていたら、自然にデキるようになり、しかもそれを「しごく快適」と感じるようになった。

さて、7月に引っ越したので、近隣のクリニックを探さないといけない。

これも、母のほうがサッサと取りかかり、自分のスマホで、まずは皮膚科クリニックを見つけてくれた。

あのさ、パソコン持ってる私が、どうして先に探せねーんだよっ?

母ちゃん、スマホって、3年前にやめちゃって、固定電話に逆戻りしていた。

けど、私と同居してからは、Wi-Fiを利用できるので、母のスマホをいちおう使えるように設定。




そして、基本的な使いかたを少しずつ教えたんだけど、う~ん、フリック入力はふつうにデキるし、説明したことは、いちどで覚えているし。

グーグルマップは、母が自分で3年前に使っていたそうで、なんか勝手にスイスイ見ている。

母は、ガラケーでもネットを使っていたそうで、もともと機械が好きなタチ。

電化製品の取説は、いまでも隅から隅まで熟読する。

そんなばあちゃんと暮らしているとね、ああ、私もがんばらんとなって思いますなあ。

だから、とてもふしぎなことに、母の介護に時間を費やしているにもかかわらず、意外と「自分の用事」もそれなりに片付いている。

「ちゃんとしたヒト」と暮らしていると、なんかつられて「ちゃんとしてくる」。

そして、まず「ちゃんとした生活」が毎日デキてこそ、それプラス、「ほんとにやりたいこと」に取り掛かれるんだなと、あらら、はじめて気づいたよ。

自分がそんなふうになってきて、ああ、そうだ、「助けられているのは、ほんとは私だった」とわかった。

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