母が入院したのは、11月30日の朝だ。
そして、昼前に15分だけ面会できた。
本来、11月末までは、面会は月1回のみ、時間は10分という決まり。
それを大目に15分まで延ばしてもらえたが、やっぱり短いのう。
次回の面会は、12月14日だ。
病院で勧められた「アメニティセット」(寝巻、タオル、洗面、お風呂のセット)は、あとで断った。
1日あたり451円もする。
1ヵ月で13,530円。
おむつ代は別途、月16,110円。
あと食費もかかるし、肝心の入院費がどうなるのか怖ろしい。
まあ、削れるモンは削るとして、アメニティセットは、きっちり断わった。
そうすると、洗濯物の受け渡しが必要になる。
ココの病院には、いろいろな規則があって、そのひとつに、
「家族が、病院に電話をするのは禁止」というのがある。
まあ、そんなのにいちいち対応していられないのだろう。
病院側は「『なにかあったときだけ』、病院から家族さんに連絡します」という。
私は、入院の翌日、うっかり病院に電話をかけてしまった。
すると、「変わりありません」としか答えていただけない。
私「母は、食事を取れていますか?」
病院スタッフ「患者さん、ひとりひとりの状況は、お答えできません」
私「では、家族が病院へ出向いたら、教えてもらえますか?」
「それも、できかねます。
患者さんに、なにかあれば連絡しますが、
変わりがない場合、いちいち対応するほど、余裕はありませんので。
もう電話はかけてこないでください」
う~ん。
しばらくモヤモヤしたぞ。
ただし、ずっと以前、父が入院していた病院でも、私が電話をかけたら、
「電話では、本当にご家族かどうか確認できないので、いっさいお答えできません」と言われたのを思い出した。
まあね、たしかにね。
ものすごくたくさんの入院患者がいるのに、その家族の電話に、時間を割くのは、そりゃむずかしいよね。
あと、主治医の先生に、家族が会うのも禁止。
ふうん、そうすると、家族は病状も治療も、なんにも知る手段がない。
まあ、患者が携帯を持っていたら、問題ないけど。
あいにく、母は固定電話にしちゃったし、スマホは持っているが、ウチのWi-Fiでしかつないでいない。
それに、入院前はかなり衰弱していたので、連絡手段まで気が回らなかった。
で、現実的に困るのが、洗濯物の有無。
もうこうなったら当たり前だけど、
「洗濯物、ありますか?」なーんて、訊くわけにいかねーじゃん?
とりあえず、昨日の夕方、病院まで出かけて行った。
念のため、追加のタオルや、母が日ごろ使っていた手帳やペンを持参。
ちなみに、入院初日に持って行った荷物は、受付ですべて念入りにチェックされた。
洗面用具を入れるケースとかは、「置き場所がないから」と返される。
母が使っていた、ごく小さいゴミ箱(8センチ角)も、同じ理由で却下。
ところが、昨日は「検閲」はなし。
なんか刑務所への差し入れみたいに、ドキドキしていたが、今回はすんなり受け取ってもらえた。
そして、しばらく待ったのち、母の洗濯物を持ってきてくれた。
私「お手数をおかけして申し訳ありません。
母の具合は、いかがでしょうか?」
看護師さん「変わりありません」
私「そうですか。
腰の痛みのために、先日コルセットも渡しましたが、どうですか?」
「さあ、わかりません」
看護師さんからは、さっさと切り上げたい様子がうかがえた。
私は「ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします」とアタマを下げて、すぐにその場を離れた。
ちゃんとアメニティセットを利用している患者さんは、こんな手間がかからない。
なんとなく、アメニティセットすら使えない「貧乏人」は、
ちっ、手間かけやがって、みたいにあしらわれているような気がした。
ま、どう思われようとも、病院へはしぶとく押しかけるぜ。