昨夜、母は何時に寝たかなあ?
やっぱり私のアタマがグシャグシャで、いろんなことを忘れてしまう。
昨日私は、深夜12時15分に、眠剤4錠飲んで寝て、5時すぎにパッチリ目覚めて、追加で2錠飲み、7時40分に目が覚めた。
眠剤ねえ、母が退院するまえは、2.5錠まで減らせたけど、あっという間に6錠だよ。
まあ、またちょっとずつ減らせるけど。
母から、呼び出しベルが鳴ったのは、7時45分。
ほんとは7時に目が覚めたらしいが、私が寝ていると思って、この時間まで待ってくれていたという。
ごめんね、トイレ行けなくて。
母の部屋へ行ったら、母ちゃん、ベッドにちょこんと腰かけて、にこにこ笑顔。
「すごくよく眠れたわ~。
こんなに寝たの、何ヵ月ぶりかしら。
おうちは、ほんとにいいわ~」とよろこんでいる。
おお、おお、かわゆいのう。
ほんと、赤ちゃんの寝起きがいいかのように、あたしゃ、母ちゃんがかわいく見えてしゃーない。
さて、昨日にさっそく転倒してしまったので、室内の移動はぜんぶ腕を支えて介助。
トイレも、下の脱ぎ履きを介助。
まあ、そんなに時間がかかることじゃない。
朝ごはん、胃ろうでボトルから、白湯250ml+栄養剤400kcal。
白湯を点滴で落としているあいだに、自分の朝食を用意する。
母が栄養剤点滴になったら、ちょうどいっしょに私も食べる。
母は入院中のとき、点滴が落ちるのをじーっと見ているだけだったそうで、まあ、そりゃつまんないよなあ。
ほんと、なにひとつ楽しいことがなかったという。
けど、ウチに帰ったら、まあ、私もいるしね。テレビも自由に見られるし。
母「来年の大河ドラマは、紫式部だって。ちょっと見ようかな」
「あれ? おもしろそうだね」
母「紫式部はねえ、滋賀の石山寺で源氏物語を書いたのよ」
「ああ、はいはい、よく知ってるね、ヘンなおばあさんだね、90歳要介護4で胃ろうしてんのに」
「あはは、そうお?」
う~ん、なんでかわからんが、このヒト、ぜんぜん認知症にならない。
病院の看護師さんや理学療法士さんの名まえもスラスラ出てくるし、地域連携室のヒト2名の名まえまでふつうに出てくる。
「理学療法士のKさんは、栗東の出身で、お父さんが地主さんなの。Kさんは27歳、奥さんは看護師さんで、赤ちゃんがもうじき1歳で……」みたいな感じで、聞いていたら笑えてしまう。
てか、私のピアノの先生の名まえまで覚えていて、超びっくり。
いやあ、そんなに先生の話はしてないんだけどね。
まあ、介護するにあたって、こんなにアタマがしっかりしていると、非常に助かる。
てか、やっぱり胃ろうにしてよかったし、母自身も何度も「胃ろうにしてよかったわ」と言ってくれる。
で、ふつうに話していたら、私まで母のトシが意識にのぼらなくて、べつに同年代のヒト相手みたいに、理屈っぽい話をうっかりしてしまう。
けれども、昨日に話しすぎちゃって、私も疲れたし、母はもっと疲れているらしく、午前中はイスに座ってクークー眠っていた。
午後、私は役所までクルマで、介護用品のクーポン券をもらいに行った。
要介護4、要介護5のヒトは、そういうクーポン券を配布していて、ただし入院中はダメ。
退院したから、さっそくもらってきた。3月末までに使わせてもらおう。
あと、母の退院お祝いとして、電気しき毛布を買っておいたのに、通電したらぜんぜん温かくならない。
どうやら初期不良らしく、カスタマーセンターに電話して、返品手続き。ふう。
ウチに帰ってきたら、母ちゃんは、スマホをいじくっていて、
「ぜんぶ忘れた、どうしよう?」
「いやいや、そんなん、みんなそうだよ。
またすぐデキるようになるから、だいじょうぶ」
「あ、キンドルで小泉八雲読みたいから、春ちゃんの、貸してね。
使ってよかったら、最新のキンドル買うわ!」
「はいはい、そうしようね」
なにはともあれ、ゴキゲンの母ちゃんで、ほんと延命治療してよかったなあ。
本日のピアノ練習は53分。少なっ!