退院してから、2ヵ月少し経過したが、母上、ほぼ寝たきりなので、どんどん「ぐんにゃり」してきた。
起きるのは、トイレのときのみ。
それ以外ずーっと寝ているから、そりゃま、全身の筋肉が衰えてきますわな。
ベッドとトイレの移動は、キャスター付きイスで、かろうじてデキている。
けれども、イスから便座に移るときに立ち上がれないことが多く、休憩をはさんで何度も試すので時間がかかる。
下の衣類脱着やスリッパ脱ぎ履きも、身体がぐにゃぐにゃなので、これもますます時間がかかる。
いまは、トイレ1回に30~40分はかかっているな。
母は、自分で決めた時刻になると、トイレに行く習慣なのだ。
だから、トイレに間に合わないってことはぜんぜんないが、わざわざ行っても、ほんのちょっぴりしか出ない。
でも、1日6回と決めているので、規則正しくトイレに通う。
母ちゃん「めんどくさいけど、行くのよ」
私「まあ、行くとこってトイレしかないし、リハビリになるからいいんじゃない?」
日中、食事(といっても胃ろう注入)のあとは、けっこう長々とおしゃべりを楽しむ。
むかし話が多いものの、新しい機器とかは好きなので、このごろはドローンの話題とか。
「ドローンは便利よ。でも、ヘンなとこで飛ばすヒトがいるから、資格ができたのよ」と母ちゃん。
せっかくまだ好奇心があるんで、テレビを見られたらいいのに、やっぱりそこまでの気力は出ない。
そもそも私はテレビを見ないので、ふたりで、
「いったい世の中がどうなっているのか、さっぱりわからない」と言い合っている。
なにか変化があるのは、ひとつだけ。
それは、母の老化が進むこと。
1週間単位ぐらいで、デキないことが増えつつある。
1ヵ月単位なら、あまりにも差が歴然としていて、ちょっと感心してしまうほど。
ほんの1ヵ月まえまでは、シルバーカーで歩けていたのに、いま現在は一歩も歩けない。
てか、立っていられなくなるのも、もう間近かね。
ただ、救いなのは、母本人が「今後を憂いていないこと」。
どういうわけか、ふたたび歩けるようになる、と信じている。
あと、いまは歩けなくなったので、「歩行中の転倒」が皆無になった。
そもそも歩かないので、歩いているときの転倒がなくなった。当たり前だ。
だから、危険なのは「ベッド-イス」「イス-便座」への移動のとき。
しかし、危ないと分かれば、すぐに座れる状態なので、まあ、非常に危険というわけではない。
いまのところ、このキャスター付きイスでトイレへ行くのは、ごく一時的な対応。
もう近いうちにポータブルトイレだろうね。