とうとう本格的に「寝たきり前期」?に入ったと思われる母。
いや、寝たきりに前期も後期もないんだけど、たぶんいまは「初期段階」かな? と私が勝手に考えている。
そして、これから先はおそらく、ふたたび「起きて座る生活」に戻ることはないだろう。
かわいそうだなあ、とちょびっと思う。
ちょびっとぐらいしか思わないのは、そりゃもう90歳だし、しぜんの摂理だろうから。
ホンネを言えば、1年まえぐらいの元気な状態に戻ってほしい。
けれども、退院して以降、どんどん動けなくなる様子を見ていると、ああ、やっぱり老衰なんだと認めないとしかたない。
ホッとするのは、べつに「苦しい」とか「しんどい」がほとんどないということ。
母が訴えているのは「眠い」ってことだけ。
しかも、寝ているときはラクチンで快適だと言う。
亡くなった父は、83歳で脳梗塞になり半身不随、それから2年間寝たきりで、老衰で死亡。
いきなりの半身不随に苦しんでいたし、その後ほとんど入院していたから、寂しかっただろうに。
その点、母は去年にサ高住を出て、私と同居し、ずっと楽しそうに暮らしている。
私も、満足そうでいつも笑顔の母と居られて、けっこう充実している。
おそらく母は、これから徐々に老化が進むだろうけど、介護の負担はどうなるかな?
それについては、あんまり心配していない。
だけど、こんなふうに老いが進行する母を間近で見ていると、スゴく勉強になる。
いま私は62歳だ。
しかし、ちょうど1年まえと比べると、自分もかなり衰えている。
1年まえのいまごろは、長らく音信不通にしていた母に電話をして、そしてすぐにバタバタと同居を決めた。
新しく住む物件探しも、ふつうにこなせたし、気軽にホイホイ出かけられた。
でも、いまはそんな元気、ゼロなんだよねえ。
去年のいまごろを思い出すと、よくまあ、自分と母の引っ越しを、同時にデキたもんだとあきれる。
ただ、旧居2ヵ所の掃除はタイヘンだった。
あのころから、手を使う作業が非常にコタえるようになった。
そして、母と同居して以来、ほとんど外を歩く機会がなくなり、足腰が弱りつつある。
ヤバいヤバいと青くなって、室内でやれる運動をはじめているが、1日40分ぐらいかね。
なかなか運動量は増えないし、左ヒザの痛みは引かないし、はかばかしくないね。
母は、86歳までひとり暮らしデキていたから、私もそのぐらいを目標にしたい。
けど、いまからあと24年間、自分の身体を意識して、メンテナンスの運動をつづけるのも、はあ、しんどいね。
ま、やるけど。
結果はともかく、ピアノもつづけるけど。