6:10起床。車内温度15.3度。昨日はどうかしていて、夜に峠越えをやっちまって耳鳴りがするほど緊張したが、ひと晩寝たらまずまず落ち着いた。
道の駅「スペース・アップルよいち」は、宇宙飛行士毛利衛さんの余市町出身にちなんで「余市宇宙記念館」も併設していてとてもおもしろそうなんだが、今日月曜日は休館だ。
では、青空もときおり見えることだし、積丹半島の岬めぐりに出かけよう。
「スペース・アップルよいち」からながめのいい道を北西へ進むと、積丹岬に到達する。
積丹岬は「島武意海岸(しまむいかいがん)」が有名。歩行者専用トンネルをくぐりぬけて、ドキドキ楽しいアプローチだ。
トンネル内は照明がないので真っ暗、闇に目が慣れたころに明るい出口が見えてきて、
いきなり展望台に飛び出して、そこから見える絶景にだれもが歓声をあげる。心ニクい演出だねえ。
展望台から急な階段をずっと下まで降りていくと、
白い石が敷きつめられた海岸に出られる。楽しいのう。
すさまじいまでに切り立った崖の連続。
そして、まぢかで見ると圧迫感をおぼえるほど巨大な岩礁。
階段を少しのぼりかえすと海が見わたせて、この青が「シャコタンブルー」とよばれる積丹独特の海の色だ。
見つめているとアタマがくらくらしてくるほどふしぎなブルー。
山もいいけれど海の開放感もまたすばらしい。
浜から登りかえしてトンネルをくぐってもどり、つぎは舗装路を少しばかり長々と歩くと、
「積丹出岬灯台」があらわれる。
その先にべつの展望台がある。ここはほとんどヒトがいない。
ここからもみごとな眺望で、
さらにずっと自然歩道がつづいておりとても魅力的。
しかし、今日はこのあと「神威岬」に行きたいので、自然歩道はあきらめることにした。だれもいなくて静かに楽しめそうな遊歩道なのにねえ。
積丹岬から神威岬までは14kmほど、神威岬は広大な駐車場があり観光バスもわんさか停まっている。
いまは通れる「女人禁制の門」をくぐり、
岬の先端までは800mほど、アップダウンがあるので20~30分かかるらしい。
幅が狭い遊歩道なので、クルマの狭路みたいにどこですれちがうのか考えながら歩かないといけない。ここは有名な観光地だから9月の平日でもすごい人出だ。
切り立った断崖絶壁が延々とつづいている。
岬の尾根につけられた遊歩道はけっこう長く感じる。今日は蒸し暑いし汗がダラダラ。
ときおり海を見おろすと、ここもまたシャコタンブルーに吸い込まれそう。あちこちで「青いー!」という感嘆の声があがっている。
遊歩道の階段を下ったり上ったりすること30分、ようやく岬のさきっぽが見えてきた。みんながまるで海鳥みたいに群がっている。
岬の突端からの光景にことばを失う。これほどすごいながめとは思わなかった。
奇岩「神威岩」がそびえ立つさまに茫然としてしまう。これは本当に見ておいてよかった。
振り返ると、積丹半島の海岸線がぐるりと見える。
神威岩が見える場所は順番にゆずり合うので、あまり長くはいられない。
帰り道も、シャコタンブルーに目を奪われる。
岩のくぼみにたまった水さえも深い青色をしている。
戻るには、かなり登りかえさないといけなくて、ふう、毎日いい運動をしているね。
神威岬から南下すると、昨日の夜にも来た道の駅「オスコイ!かもえない」にたどりつく。
「オスコイ」とは、かつて神恵内村で行われていたニシン漁の網あげのときに使われた掛け声。
道の駅のすぐまえは海だ。
たいそう小さな道の駅。流木でつくったアートが展示されており、
外のベンチでおくつろぎのこのヒトも、
「流木アート」と判明した。2年前に大学生のひとたちが制作したそうだ。
キミ、昨日はつれなくしちゃってごめんね。いやあ、びっくらこいたんだ。
もしかして解剖の途中かと思ったけど、心臓があるところを見たら、ミイラをめざしているのかな?
今夜はここに泊まるからね。ひと晩なかよくしてちょーだい。
私のほかにクルマは1台だけだった。近くにコンビニがないせいか、それともライトアップされた流木マンがひとばらいをしているのか、こんなに車中泊が少ない道の駅ははじめてだった。
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