おもしろくないパートをつづけられる理由

いまやっているパートは今年1月にはじめた。

去年6月から無職でブラブラしていたけど、なんか素寒貧になってきて、そりゃ収入がないから当ったり前で、この調子じゃ翌春の車検代払えへんわと思って、去年12月にやにわに就活して、あちこち軒並み面接で落とされて、でもいまの会社でなんとか雇ってもらえた。

入ってからわかったけど、60代のパートさんが大半のところだから、56才でも採用されたみたい。

で、いまようやく4ヵ月間たったところだが、慣れへんわ。
ぜんぜん慣れない。毎日緊張してヘトヘト。仕事に「なじむ」という感覚がまったく湧いてこない。

もともと働くことが大キラいだから、よけいにウンザリしてくる。
ただ、先輩パートさんたちはいいヒトばかりだし、サービス労働なんてぜんぜんなくて、休憩時間もキチンともらえる職場なので、なんとかガマンしてつづけるつもり。

それでまあ、むかしからよく思っていたが、「好きなことが仕事」っていうヒトがとってもうらやましい。
私の妹がちょうどそうなんだけど、仕事の内容そのものが大好きで、そのための勉強も大好きだという。

妹とはめったに会う機会がなくて、ごくたまに会うとオトコのハナシばっかりだったから、てっきり仕事よりオトコなヤツなんじゃろって思うてたけど、ま、カウンセラーN先生とこは、そういう女性が群れなして来ているから、ああ、妹もそうなんやろと思い込んでたけど、こないだもらったメールで、仕事大好き!ってことがよくわかった。

私が、このブログで、ピアノレッスンのことを『「どうしたらうつくしい音を奏でることができるでしょう?」ということだけ考えてていいなんて、究極のパラダイス』と書いたのに対して、妹は「それは、まさにわたしにとっての〇〇です」っつーて、仕事上のあるイベントがそうなんだと寄こしてきた。

へええ、そんなに楽しいんだ! 仕事なのに? なんかあらためてびっくりした。
あんた、オトコより仕事がエエの?

つーか、長年努力してちゃんとつづけている仕事だから、キャリアになっていて楽しいんだろね。
仕事に取られる時間って膨大だから、仕事が楽しいってうらやましいなあ。

カウンセラーN先生は「『ライフワーク』が充実してくると、『ライスワーク』も楽しくなってくるし、『ライスワーク』に感謝できるようになります」なーんて言ってる。
「ライスワーク」ってメシの種のことね。

でも、いまの私は「ライスワーク」が楽しくない。
電話番の仕事だから、まあ、お客さんと話しているとき、そのお客さんの個性とかはちょっとおもしろいと思うときもあるし、お互いの気もちが通じるときはちょびっと楽しい。

前にやってたコンビニパートは、もうちょっと楽しかったけど、去年暮れにコンビニの面接も落ちてもうた。
もういまのトコしか居場所がないじゃん。

仕事中はいっつも、早く終わらへんかなあってことばかり考えているけど、今日いっしょだった先輩パートさんが新しい仕事を教えてくれた。
だいたいだれかに仕事を教えるのってメンドーでしょ? それなのにこのヒトはいつも「コレ、まだでしょ? やってみる?」と声をかけてくれる。

そういえば、5月はじめに新人パートさんがひとり入ってきていた。
ワシ、毎日ピアノ祭りで、そんなこたぁ吹き飛んでおったんやけど、先輩パートさんは「新しいヒトに、そんなのも知らへんって思われたらイヤやろ?」っつーて、ていねいに教えてくれる。

ホンマ、このひとやさしいなあ。
もはや仕事する気ゼロのワシに、こまごまと気を使ってくれる。「もう体調よくなったん?」とかも言ってくれる。

なんかこのヒトのおかげで、もうちょっと仕事覚えんとなあって気もちが湧いてきた。
結局、だれかに支えられているからこそ仕事ができたり、ピアノを弾いたりができるわけね。

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