働く意欲を引き出してくれた自転車屋さん

いろんなヒトから真心こめて「あんた、変態!」と心配されまくったので、ちょっと正気を取り戻しつつある。

もしかしてワシの妹も心配しとんのかね?
T子ちゃん、軌道修正するよってに安心しとき。

てか、こんなアホ姉の連帯保証人になるなんて、貴女こそだいじょうぶ?
いやでも、T子ちゃんとこへ借金取りが行かへんように、ワシがんばるべ!

しかしよくもまあ、賃貸マンションとピアノローンの保証人に、なにひとつ意見しないで、すぐになってくれたねえ。
ああ、なんかまじめに働こうって心底思うぜっ!

で、新居は晴れて「グランドピアノOK」の物件で、日中は堂々と弾き放題である。
ちなみに3軒となりの部屋には、ショパンのすっげえ曲をバリバリ弾き倒しているおねーさんが住んでいる。
ワシの真下の部屋は声楽のおねーさんで、発声練習とか漏れ聞こえてくる。

た、楽しい……、楽しすぎる!
ほぼ某芸大生ばっかりの女性専用マンションなんだけど、引っ越してよかった(感涙)

で、そんなとこにババアがひとりまぎれてしまったわけだけど、う~ん、駅からは遠いわっ!
最寄り駅まで4km弱かのう。バスは一時間に1~2本だし、通勤時間帯には通ってない。

こんど面接受ける会社は、その駅の近くでさ、じゃ通勤どうしよう?って考えてる。
そりゃね、クルマで行けたらいっちゃんラクだけど、会社の近くに駐車場借りないといけない。
駅近くは高いね。8,000円(都会じゃないからこれでも安い?)とか出せないね。それでなくても破綻しかかってんのに。

そんなら、自転車だわさ。
いや、すんません、電動アシスト自転車があるから、ダレからも「あほんだらっ! おま、自転車で行け! どあほっ!」ってシバかれるわな。

で、その2年半ほど乗っていなかった電動自転車を押し歩いて、炎天下のなか近所の自転車屋さんへ行った。
ま、空気抜けきってぺしゃんこやし。空気入れもないし。てか、バッテリーが引っ越し荷物のどこかに入ってて出てけえへん。

この電動自転車、6年まえにヨドバシカメラの通販で買うたヤツ。
6年もたったら、タイヤとかチューブが劣化してると思って、交換してもらいたかった。

ところが、自転車屋さん、「いや、まだまだこのままでイケます」という。
ワシ「え? チューブだけでも替えたほうがええんちゃいます?」
「いやいや、コレ屋根のある駐輪場に置いてはったんでしょ? ぜんぜんイケまっせ」

ヒトの良さそうな自転車屋のおっちゃんは「虫ゴムだけ替えときます」とさっさと取り換えて、プシューっと空気を入れてくれた。

ワシ「ありがとございます。おいくらですか?」
「こんなん、いりまへん」

えーっ?! まえにべつの店で虫ゴム替えたら、たしか800円ほどかかったけど?

おっちゃん、ぜったいお金いらへんって言う。
そんなら、ずっと前から気になっていたバックミラーを取り寄せてもらうことにした。右側だけ付けとくと、後ろのクルマが見えて安全でしょ?

それにしても、エラい良心的なお店やなあと感心した。
だって、お客がタイヤもチューブも替える気満々で行ってるのに、「いや、まだイケます」ってスゴいなあ。

ここいうヒトに出会うと、ああワシもまじめに働かんといかんなあと思うわ。
ホント、いい仕事してるヒトに会うと、こんなふうになりたいなあって思う。

なれへんけど。いっつもケツ割りまくりでなれへんけど。
でも、就活がんばろ。

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