昨日に引きつづき「もの忘れ外来」の事前問診票について。
◆最初に”おかしいな”と気付いたのはいつごろですか? それはどんな症状や出来事ですか?
ソレ、めっちゃよう覚えとるわ。
そんなに「よう覚えて」たらボケてないかもしれんかね。
「忘れてたこと」を「忘れた」ら、もういつからボケたんかもわからんけど、いや、ワシはその時期をハッキリ覚えとる。
ソレは2010年の春だ。48才。
コンビニのパートに行きはじめて、そのときに「ボケ」が発覚した。
ちなみにそんときが何年何月だなんてさっぱり覚えとらんから、オノレの履歴書を見返して時期がわかったんだよ。
いやあ、あのときはヒドくショックだった。
店長に手取り足取りすっごくていねいに教えてもらっても、ぜんぜんレジができなかった。
コンビニの仕事はむずかしい。一度に並行して処理せなあかん。ワシ、弁当レンジに入れたら、出来上がっても渡すのを忘れてお客さんに怒られたり、宅配の荷物を頼まれてアタマ真っ白になったり、しょっちゅう大パニックやった。
むかし、高校卒業したあと会社に行きはじめたころはそこまでアホやなかったと思う。
っちゅーても、雑用ばっかしで、だいたいは宛名書きとかゴム印押しとかシュレッダーかけだったから、ワシでもなんとかできてたんか。
いまさ、そんな仕事ないもんな。コンピューターがみんなやってくれるもんな。アホやボケはもう働かれへん世の中になってもうた。
で、48才のとき、コンビニの仕事がまったく覚えられなくて真っ青になった。繁華街にあるコンビニだったし、店が忙しくてメモを取る余裕もない。
「説明を聞いてるだけ」じゃぜんぜんアタマに残らなくて、なんべんも失敗してお客さんに叱られる。大声で怒鳴られたこともある。
さすがにヤバすぎて、あわててICレコーダーを買い、丸一日録音して、ウチで再生し備忘録を作った。
店長さんはいいヒトで「そうやってもええけど、聞きなおすのたいへんやん」と言ってくれた。でも、録音するしか記録方法がなかったんよね。
いっしょにバイトしてた大学生の男のコにもあきれられたなあ。「春子さん、さっきのことホンマに覚えてへんのですか?」って言われたり、毎日やる手順を毎日訊いたりしてた。そのコには「すんませんな、どんなに努力してもバサァーッて記憶がなくなるんです」ってあやまった。
以来、どこの職場でも仕事を覚えられなくてものすごく苦労してきた。
だったら、おんなじところに長く勤めたらええのに、すぐイヤになってケツ割るから、またイチから覚えんといかん。
ああそうや、要するに「学習」ってのもできへんのやわ。
だから、ずーっとおんなじまちがいの繰り返し。心理学でいう「パターン」の人生やのう。
ケツ割りグセはともかく、いま困っとるのは、
1.仕事をぜんぜん覚えられなくて、退職勧告されてる。
2.ピアノで暗譜ができない。
「暗譜問題」はいまのところ沈静化している。
というのも、親指が故障して以来、ピアノの先生から暗譜のご指示がなくなったからだ。
なぜだろう? べつにゆっくりでしか弾かれへんでも暗譜はやらんといかんでしょ?
てか、ワシが「受験は3年後ぐらいでいいです」ってメールに書いたからやろか? てめえ、勝手に受験時期を決めんなよっ! 先生「コイツ、一生ムリ」って思てるかもしれんのに。
さて、ピアノがいっちゃん大事といっても、まずはメシが食えんとハナシにならん。そのうちゼニが尽きてレッスンも強制終了かかっちまう。
ワシ、ホンマにあらゆることが覚えられへんで真剣に困っとるんよっ!
だから、9月30日に「もの忘れ外来」に行くんス。
ちなみに、その前日9月29日はクズマンションの売買契約だ。さらに、その翌日はピアノのレッスンだ。
うむ、なかなか充実した毎日じゃのう。