なんかネタにしていいそうなので書かせてもらう。妹からちょっと不審なメールがあったので、しばらく電話で話してみたら、まー、いつものことだが、ひどい様子だねえ。とりあえずなるべく「傾聴」してみたけど、これでもかこれでもかと「自虐発言」がつづく。
「前の前の前の彼氏」に相当巻き上げられていたことはうすうす知っていたけど、約1700万円だったらしい。
妹「でもなんにも思ってないよ。ふつう。そうなんだーって感じ」
私「う~ん、それはねえ、う~ん」
妹「なんとも思ってないもん。それに、いまの会社は来年3月でやめるんだ」
私「そう、もう決めたの?」
妹「決めた。で、貯金が尽きたらホームレスになるんだ。こんな認知症の人間、だれも雇わないからホームレスになる」
私「診断書があれば生活保護を申請できるよ」
妹「いや、そのころには生活保護制度は必ず崩壊している。だからホームレスになるんだ」
私「どうしてもなりたいならとめないけど、いったん私のところに来れば?」
妹「狭すぎる」
私「広いトコ、引っ越すよ」
妹「え?家賃上がるよ?払えないでしょ?」
私「だいじょうぶ、カウンセラーになってバリバリ稼ぐから」
妹「某芸術大学はどうするの? あれは毎年1000万円かかるんでしょ?」
私「ううん、4年で1000万だよ」
妹「おねえ、いま貯金あるの?」
私「いや、借金のほうが多いよ。グランドピアノのローン残高のほうがはるかに多い。てか、T子ちゃんが連帯保証人になってるやん? ホームレスやるのはピアノのローンが終わってからのほうが助かるなあ」
まあ、その、妹は仕事をやめるのがつらいんだよねえ。でも、そのつらさと向き合うのもしんどいから、なにか別の刺激でまぎらわしたくてジタバタしてる。
妹「いまの会社で重大なミスをするのが怖い。毎日怖ろしい」
私「まあ、私も物忘れがひどいからその気もちはよくわかるけど、ただね、そのミスがだれかを必ず不幸にするかどうかというのは、本当はわからないよ」
妹「いや、ぜったい不幸になる」
私「ま、私が言っても迫力ないけど、大御所カウンセラーだったらたぶん『べつにミスしていいんですよ』って断言してくれるよ」
妹「ぜったいダメ」
私「いやー、ホントの判断って『人間』にはできないから。やっぱり『人間を超えた存在』にしか真実はわからない。ホントいろんな見方があるから」
妹「……そういえば、いま思い出した」
私「なあに?」
妹「私、前に裁判起こされたでしょ? あのとき最高裁までいって結局勝って、あちこちでいろいろ書かれたけど、ボロクソ書いてるヒトもいれば賞賛しているヒトもいた」
そ、そうだったの? なんか2回裁判沙汰あったって聞いてて、そのうち1回は最高裁の判決待ちとまで聞いて、判決知らなかったけど。
しかし、いま妹が自力で「モノの見方にはいろいろある」とたどりついたことはすばらしい!
いずれにしても、妹の認知症についての診断結果は6月26日にわかるとのこと。私も病院へ同行する。
で、現在私、ヒシヒシと感じているんだけど、あああ、妹がラクになるためにも本気でカウンセリングの勉強しないとね!
もちろん、妹自身が自力で「本来の自分」に戻るわけなのだが、そのための「よき触媒」になれるように鍛錬しないといけない。