玉子とピアノ

だって、「卵」を産む生物って果てしなくぎょーさんおるわけでしょ? 魚はもちろんハ虫類、鳥、それから虫ーっ!! 虫、約100万種もおるらしい。

地球上にそんだけありえへんほど「卵」の種類があるのに、なんでほぼ「ニワトリの玉子」しか食べられへんのっ?! あと、せいぜいウズラとか、タラコとか、イクラとか。でも圧倒的に「ニワトリ」やんっ?! なんでっ?おかしい! むかしから納得できない。

という具合に「玉子」みたいに突出して普及しているのが、「ピアノ」だと思う。(注:あくまで私見)

なんでっ?! 楽器はピアノなんっ?! しかもあんなにデカいしっ?! なのになんでニワトリの玉子みたいにみんなが弾くのっ?!


って、これもむかしから納得できない。子どものころから「エラいかたよってんなあ」って思ってた。なんせ、ウチで父ちゃんがかけるレコードがベートーベンのピアノ・ソナタとかピアノ協奏曲ばっかりだし、どのピアニストがええとかあかんとか年中言うとるし。

べつにオーケストラの曲とかオペラもまんべんなく聞かされたから、なるほど、楽器はピアノに限らんとわかっていたけど、それにしてもピアノばっかし多すぎるなとふしぎだった。

で、気がついたらいつの間にか、毎日ピアノを練習しとったわけだ。子どものとき、だいたい毎日弾いとったよ。母ちゃんが「1日休んだら3日遅れる」って言うし。でもまあ、小学生のときから、ああピアノは毎日練習するもんだと思ってたよ。玉子を食べない日はあっても、ピアノを練習しない日はめったになかったよ。

なので、子どものころの習慣みたいだったから、去年4月にピアノのレッスンを再開してからもだいたい毎日練習している。アレは毎日やるもんだとやっぱり思い込んでる。


ガキのころとちがって非常に困っているのは、あちこち痛いこと。指、手首、ヒジ、肩、背中がぜんぶ痛い。これも上半身にかぎらず足腰も痛い。でも、やっぱり手の痛みがいっちゃんキツい。

ただし、手が痛いのも慣れた。痛いのがデフォルトになってきたので、ここしばらく先生のまえでもなんにも言わなかったら、先生に「もう痛みもなくなってきましたか?」といつだったか言われてびっくりした。え?そんなに平気そうに弾いてた?

私は「いやいや、痛いです。パソコンのマウスも触れないし、クルマのシフトレバーも両手でよっこらしょなんです。シャワーヘッドも持てないし、スマホもじーっと持ってたらイカれます。牛乳パックも片手で持てません」とかなんとか、おもくそ文句を垂れてしまった。いまやパソコンもスマホも音声入力だよね。

先生「そんなに痛くてよくピアノ弾いていますね」と感心してくれた。いえいえ、先生こそが「痛くてもかばいながら工夫して弾いていたら必ずだいじょうぶ」と以前言われたから、私は、おおそうか、ならば痛いのなんか気にしないで練習しようと決めたというのに。

事実、手に負担のかからない奏法を徐々に教えていただき、べつにだいじょうぶ、痛くても毎日弾けている。とくに「悪化しない」というのがミソで、毎日弾いて毎日痛くても、それ以上都合の悪いことは起こらない。


まあ、「心配とか不安」を感じなくなったというのが大きいなあ。以前はね、「痛い→もっと悪くなったらどうしようと不安」だった。そして、「痛いこと→よくないこと」だと思い込んでいた。けれども意外とそうでもないんだよね。

だましだましでもイケるんだよ。てか、これからどんどんババアになるんだから、ダマしつづけないとなんでもやっていけないんだよ。心身ともにポンコツになっていくのが老化なんだから、とにかく「自分自身をダマして」、うへへ、案外これでイケてるやん!って思っとかないとね。

いったいぜんたい、世の中には卵も楽器も何百何千とあるはずなのに、どうしてニワトリの玉子とピアノしかないんだろう?

っんとに、グランドピアノみたいにデカくてうるさいシロモノをかかえたもんだから、持ちマンション売って、音出し可の賃貸に引っ越したんだよ。そいでもって毎日2時間練習してるんだよ。58のババアがね、老体にムチ打ってさ。

これもなあ、たまたまピアノがはびこっている惑星に生まれたからだよね。それだけの話。

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