「シンが教える記憶術」セミナー受講、ビフォーアフター

いまのパートはすでに解雇が決まってしまったけど、先月19日にもともと退職勧告(『あまりにも仕事を覚えられないから』と暗に退職を迫られた)を受けてたから、まあそんなにびっくりせえへんかった。

でも、この一連の出来事に感謝してる。というのも、そのおかげで「もの忘れのヒドさ」に向き合うことができたからだ。

48才のときからオノレのボケ具合に悩んでいたけど、トシだからしゃーないって放ったらかしだった。どこの職場でも「仕事がデキない、遅い、使えない」と言われつづけてたのに、まあなんの対策も取ってこなかった。

けれども、ここの会社はサッサと「あまりにもヒドすぎる。辞めてくれ」とちゃんと言ってくれたから、ようやく目が覚めた。

「病院にはまだかかっていないんですか?」とも尋ねられたから、その翌日には「もの忘れ外来」を探して予約した。その結果「脳MRIでやや萎縮あるも認知症ではない。むしろ発達障害がうたがわしい」とのことで、いま現在も治療継続中だ。

そして、もうひとつの大きなギフトは「記憶術セミナー」の受講だ。
ストアカ」(ストリートアカデミー|まなびのマーケット)で見つけた「シンが教える記憶術」というセミナー。

講師は、ギネス世界新記録樹立者でありMENSA会員でもある 宮地真一(シン)先生。ソフトな語り口で、たいへん明快にわかりやすく記憶術を伝授してくださる。

記憶の対象も、数字の羅列、ヒトの顔と名まえはもちろん、英単語、歴史事項、資格試験対策、仕事の手順など、およそ「記憶」に関することすべて網羅していて本当にすばらしいセミナーだった。

とくに「興味がないことを覚える方法」に感銘を受けた。そうなんだよ、仕事ではどうしてもそういう状況になるからねえ。ワシだって、音楽に関することはまだ歩留まりがいい。しかし、たとえば商品の価格を丸暗記とかまったくダメ。お客さんの顔と名まえもほぼムリ。

ところが、この記憶術を使えばそのすべてを覚えられると判明した。あ、具体的な方法は公開できなくてすんません。そういう決まりになっているから。

一般的に知られている記憶術はイメージを利用する。ワシもその簡易的なやり方は知っていたから、こないだ認知症検査のときに使ってたよ。

その検査では、臨床心理士のヒトに「つぎに言うことばを覚えてください。『顔、絹、神社、百合、赤』」と言われて、とっさに「顔、その顔に絹の布がかけられている。その死人は神社のなかに安置されている。神社のそばには死者にふさわしく白い百合が咲いている。が、その百合の花が瞬時に赤く変化した」というイメージを思い浮かべて記憶した。

こういうのが「連想結合法」とか「イメージ記憶法」と言われているが、シン先生が教えてくれた方法は、その100倍ほどの威力があるものだった。しかも広範囲に応用できる。英単語も覚えられるし、ハングル文字も覚えられる。

先生が個別指導したクライアントのなかには、会社から「一週間で社史をすべて暗記するように」と言われて困っていたヒトもいたそうだが、記憶術を使って無事に暗記できたという。そういったエピソードを聞かせてもらえるのもすっごくおもしろかった。

とりあえず音楽だったら、たとえばショパンの「作品番号-ワルツ-何調-曲の出だしの音」までセットにして覚えられる。なんなら「バッハ作品番号と曲目」全暗記もやろうと思ったらできる。その必要性があるかどうかはともかく。

ただし「数字記憶」にはかなり下準備が必要なのだ。個人個人でコツコツと取り組まないといけない。それはまだできてない。

しかし、数字以外のモノならすでにじっさい試している。「ヒトの顔と名まえ」も、先生独自の記憶法のとおりにしたら、ホントにマジで覚えられるようになった!

こないだクルマの修理をしてくれたスタッフさんの顔と名まえも永久記憶になっている。職場で、来客予定の顧客が何人いてもぜんぶ覚えられた。しかもフルネームで。「仕事の手順」もソラで覚えられるようになってきた。

てか、シン先生がおっしゃってたけど、「『書く』と忘れるんです」ってホンマにそうやと思った。
ワシ、不安だからぜーんぶなにからなにまで「メモを取る」「あとで備忘録を作る」って作業ばっかしやってたけど、ソレがまちがいやったとようやくわかった。

「仕事の手順」も、その場で記憶術を使ってものすごく集中して覚えたら忘れないと判明した。そして、うれしかったねえ。縮みかけてる脳ミソでも覚えられるってわかったから。

シン先生「記憶する楽しさをお伝えします」って言われていたけどホンマにそのとおりやった。

でも、記憶術セミナーに行けたのは会社のおかげだ。
会社のエラいさんがあんなふうに言ってくれなかったら、ワシはシン先生に会えなかった。

心理学の鉄則「起こることはすべて正しい」は、ねえ? やっぱりホントだったでしょ?

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