なんでもそうだけど、世の中、「やってみないと、わからない」ことばかりだなあ、と感心している。
「やってみて、はじめて」→ ああ、私って、こういうことが好きなんだ！
「やってみて、はじめて」→ ああ、私って、こういうの、苦手なんだ！
つまり、「動いてみて、はじめて」→「え?! 自分って、こういう人間だったのか？」と、びっくりするのである。
だから、ほんのちょっとでも、「やってみようか？」「なんか興味あるな」「気になるな」「引っかかるな」ってヤツは、どんどんやってみるのが「正解」だなあ。
意外とね、「ヒョウタンから駒」が出よります。
私は、だいぶん前から「ピアノのレッスンを再開したい」と思いつつ、けっこう長いこと、ウジウジ踏み出せないでいた。
なにせ13才のとき、ピアノをやめさせられたのが、相当コタえていて、それがきっかけでずーっとゴタゴタした人生でしてな。
まあ、そこを自力でなんとか切り開くのが、オトナなんだろうけど、結局それができずじまいで、ババアになりましてな。
ともかく、2年前の春に、ようやく念願のレッスン再開を果たして、いまで2年4ヵ月となる。
そしたらさあ、「ピアノのなにがどう楽しいか？」といったら、意外にも「ちんまりしたモン」なのである。
いま、ピアノでいっちゃんおもろいのは、「ピアノの弦が、ぼぉぉぉんと鳴ること」である。
おお、きれいに鳴っとるなあ、ってのがおもろい。
そんなふうに鳴るように、いろいろ工夫するのがおもろい。
2番目におもろいのは、ウチでちまちま練習することだ。
ほんま、ちょろちょろ、まあ、この曲のここらへん、磨いとこか、みたいな感じでとりあえず弾いとく。
あと、レッスンは、むちゃくそおもしろすぎ。
いや、あんまりおもしろがっていたら、あかんのやけど、「おもしろくて、キレいで感動できて、『ここだけのお話』をたっぷり聞けて」、いやあ、楽しすぎるわ。
で、まあ、それだけで「大満足」なのだ。
以上。
えーっ?! それだけで満足なんだあって、自分でもたいそう意外だ。
なんかさあ、もっと「スゴいこと」をめざしている、と思っていたんだよ。
もっとずっと「スゴいこと」をして、はじめて「自分は、うれしいと感じる」と思っていた。
そう、だから、前は「某芸術大学に進学するぞ！」なーんて旗をかかげていたんだよね。
でも、じっさいはそうじゃなかった。
そんなに、わかりやすい「スゴいこと」をしなくても、あらあら、すっかりしあわせじゃん！
わりとびっくりしているのは、「人前でピアノを弾く」ってのが、べつにそう、モリモリやりたいわけじゃないなと思うことだ。
まあ、もともとキャパが小せえから、「年に一回の発表会」で、ああ、ちょうどいいかなあって。
発表会で、自分が「よっしゃ」と思える演奏ができたら、ほんまそれでいい。
残りの364日間は、ちまちま練習して、毎週レッスンで、わあー、きゃー、げーって騒いで、そうやっているうちに、練習した曲がほんの少しずつ増えて。
あ、なんだ、そういうことでしあわせになれるのが、自分なんだなって、はじめてわかったわ。
自分に「ちょうどぴったりのサイズ」が、こんな感じだと、すごくよくわかったね。
逆に、「やってみて、はじめて」→ あ、ぜんぜん向いてないね、と判明したのが、カウンセラーだ。
カウンセラーねえ、カウンセリング養成講座を受ける前までは、自分で勝手に「向いている」と思っていたね。
あ、そうそう。某カウンセラーさんから、「春子さん、カウンセラーになるというのも」と、やんわりおすすめされたこともある。
へええっとか思ったし、心理学は以前から興味があったし、だもんで、鼻の穴ふくらませて、カウンセラー養成講座(「ビリーフリセット・リーダーズ講座」ね)に通ったけど、ぜんぜんダメだった。
カウンセラーというのはだな。
やっぱし「困っているひとや悩んでいるひと」に、多少なりとも興味がないと、あかんのう。
私、まったく興味ないんよ。
だれが困っていようと悩んでいようと、「それがどーした、あたしゃ関係ねえ」なんだよね。
私が興味があるのは「自分だけ」であって、他人は、基本的にめんどくさいのである。
私は、私自身をどうこうするのに手いっぱいで、他人のことにかまう余裕はゼロなのだ。
そころへんが、ぴしゃーっとよくわかったから、カウンセラーはできないと判明した。
でも、「ビリーフリセット・リーダーズ講座」へ通ったことにより、思いがけないギフトをすっごくたくさんもらえた。
私はこんなにも「他人めんどくさい人間」なのに、それをぱあぱあ公言しても、ニコニコ受け止めてくれるひとたちに、おおぜい出会えた。
いろんなひとの人生を垣間見ることもできた。
これから先、私がもし困っても、ああ、あのひとにカウンセリングしてもらったらいい、だいじょうぶ、と思えるカウンセラーさんにも出会えた。
それに、長年ひっからまっていた「根っこの問題」がほとんど解決して、晴れ晴れしてきた。
だから、やっぱり講座へ行っておいてよかったのだ。
「気になること」は、さっさとやっておくのがマルだった。
いま現在は、「ネットで稼ぐこと」にムクムク興味が湧いてきた。
でもまあ、「小銭集め」ていどでOKね。
ピアノをやってみてよくわかったけど、私はそないに「スゴい曲」を弾きたいんじゃなかった。
もう少し弾けるようになりたいけど、そんなに「ハイレベル」でなくてじゅうぶんだ。
わりと「このぐらい」で、ちゃんとしあわせを味わえるモンなんだよ。
それは「諭吉さん」とのお付き合いにも当てはまる。
もうちょい仲良くなろうと、積極的に思うけど、「自分にぴったりのサイズ」がいいなと考えている。
そのサイズに届くまで、「小銭集めゲーム」も楽しむつもり。
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