「脳内汚部屋」はこうして形成される

「こんなに狭い部屋にどんだけ入れるのさ?」という文字と、「屋根裏部屋」のイラスト 心理学っぽいあれこれ

こないだアマゾンオーディブル(朗読)で、あまりにも「夏目漱石名作集」がよすぎて、うっかりハマりそうになった。

そのとき、やりたいなと思い浮かんだことが、

「夏目漱石名作集」(全14作品)をぜんぶ聴きたい。
・夏目漱石をぜんぶ読みたい。
・明治時代がおもしろそうなので、そこらへんの歴史の本を読みたい。
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ついでに、

・そのころ西洋音楽が日本に入ってきたから、音楽の歴史の本を読みたい。
・夏目漱石が東京帝大講師になったとき、その前任が小泉八雲。八雲の講義は「教室全体を詩的空気に包み込み酔わせてしまうようだった」のに対し、漱石の講義は不評。
そんなにすごいんだったら、と小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)を読みたい。
・てか、「小泉八雲怪談集」をまず聴きたい。
wisの川端康成「眠れる美女」も聴きたい。
・川端康成、ぜんぶ聴いて、本もぜんぶ読みたい。
春日武彦もやっぱり好きだから、ぜんぶ読みたい。
池谷裕二もぜんぶ読みたい。

このぐらいのことを、いっぺんにやりたくなった。

「朗読」、よすぎた。

プロのナレーションで聴いたら、自分で本読むより、まず朗読を聴きたくなった。

しかし、そんなに聴きたい聴きたいと言って、おまい、未聴のCDをどーすんだよ?

聴いてないCDなんて、たぶん300枚以上あるはずだ。

標高どのぐらいだろ?




ああ、この現象、なにかとおんなじだ。

そう、買い物だ。

思いつきで、ぱあーっと適当に買いまくるから、いつも汚部屋がデキたんだよね。

つまり、こういう「あれもやりたい、これもやりたい」で、「脳内汚部屋」を形成しているのだ。

ちょっと興味があるからって、そのたびに気が散ってたら、結局なにひとつできない。

「1000個捨てチャレンジ」をやったおかげで、はじめてわかったよ。

それに、「アタマが汚部屋だから 」→ 「部屋も汚部屋になる」ってのもそのとおり。

私がつねに汚部屋を作っているのは、まったくもって「投影」の結果である。

「アタマの汚部屋」が、外の世界に投影されて、「リアル汚部屋」がデキあがる。

ごく当たり前だ。




「1000個捨てチャレンジ」によって、服(ハンガー掛け)は約20着になった。

これぐらいが、私に管理できる枚数なのだ。

たぶん、ふつうのひとより少ないだろう。

しかし、これ以上、服が増えると、アタマが混乱する。ややこしい。

本は、まだ絞り切れていないが、おそらく10冊ぐらいが適量だ。

10冊でもちゃんと読む自信がない。

CD・DVDは、どうだろう?

聞いても片っぱしから忘れるはずで、まあ、とにかくパソコンに取り込んでおこうか。

なにせ来年春には60才で、いまからせいぜい「10年分」の予定しか立てられない。

「10㎡の物置」に、さあ、なにを入れておけるか?という問題なのだ。




自分のアタマが10㎡しかないのに、私はいつも「巨大ななにか」を入れたがる。

それって、欲張りだからだよね。身の程知らずでもある。

で、結局、いちばん入れておきたいものは、ピアノだから、そう、まずピアノを10㎡物置に格納しよう。

それから、CD・DVDだよね、順番とすれば。

「ほかのことぜんぶ」は、そのあとだ。

聴きたい朗読も、読みたい本も、勉強したいプログラミングも、後回しなのだ。

まあ、私の脳ミソじゃ、ピアノだけですべてのメモリを食っちまって、余力なし。

朗読の順番より先に、きっと要支援とか要介護がやってくるはずだ。

買い物さ、ネットで見かけて、欲しくなって、気軽にポチッて、でも使わなかったモノがわんさかあった。

そんなことにならないように、「やりたいこと」もギリギリ「できる範囲」に限定しないといけない。

人生、短いか?

いや、そんなこたぁない。

私は、早々とすでに延べ600山登っている。

アレだけでも、じゅうぶん元は取れているよ。

いまはもう、おまけの人生に入ったというのに、ピアノという「付録」までもらえて大満足だよ。

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