さぁて、反撃開始! オラ、はよ延命せんかいっ?!│主治医のケッタイな説明│その6

日々のあれこれ

主治医先生「えー、胃ろうにするメリットっていうのは、

……なにだとお考えですか?

なんでそんな胃ろう……」

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私「あのう、母は……」

先生「うん」

「独特の死生観を持っているんですよ」

「うん」

「じつは……」

「うん」

「火葬もしてほしくないんです」

「う~ん」

「心肺停止したあと」

「うん」




私「『1ヵ月は、遺体をそのままにしてほしい』というのが希望なんです。

まあ、法律はともかくとして。

なぜなら、そのあいだに『よみがえるかもしれないから』という死生観を持っているんです

先生「…………」

「つまり、自分の肉体というものを、あの、どんなに管をつながれようが、人工的であろうが、

『生きている』という状態に非常に執着しているヒトなんです。

私には理解できないんですけどね」

「それ、むかしからなんですか?」

「そうです。

だから、父なんかは、延命治療なんかは一切いらないというヒトで、

葬式もいらない、で、献体したというヒトなんですが、

母は、自分の肉体に非常に執着が強いヒトなので」




「ありとあらゆる措置を使って、機械的に最新の医学でもって、

生きている状態を持続させたい、というのが母の死生観なんです」

先生「…………」

「だから、私もちょっと、私には理解できないです。

私は、延命治療は、自分自身は望んでいないので。

ただ、母はおもしろいヒトだなあと思って、

前々からそういうふうに、よく話をしてたんですね」

「…………」

私「『え? そのう、機械にいっぱいつながれてて、

それで生きているっていうの?』って言ったら、

『そうよ、細胞は生きてるもの』っていう話をよくしていたんです。

『ひとつひとつの細胞は、ちゃんと代謝して、

活動してるわけだから、生きているのよ』って」




私「母の考えです、あくまでも」

先生「……むつかしいね、ここ、機械も少ないからね、人工心肺とかないですしね」

「ああ、そうなんですね」

「だから、私も、それは私の考えではない。

私自身はもちろん延命治療を望んでいないし、

父もなんにもなくってそのまま亡くなったんですけどね。

でも、母は、ちがうんです。

だから、母の意思に忠実であろうとしたら、

どんな手段を使ってでも、生きているという状態を維持したいですね。

まあ、死亡が確認されたあとでも、まだ1ヵ月は焼かないでほしい、と希望していますから」

「う~ん」

私「だからもう、宗教みたいなもんです」

先生「いやあ、宗教ですよね、うん、そりゃ宗教だと思うんですけど、

それでも食べれへんってオカしいですよね、へっへっへ」




私「そうなんです」

先生「その、生への執着を語るんやったら、食べへんかったら本末転倒ですよね」

「だから、ある種わがままに見えるかもしれません」

「う~ん、だから、そのわがままにどこまでね、

その、周りが付き合うかっていうとこもあるとは思うんですけど。

ただ、あの、ま、基本的に言うと、病院でできる処置っていうのはあります。

ここでできる処置ってのは、できるんで、もちろん継続してさせていただきますし、

ま、あのう、そういう点で申し上げるなら、あの、管につながれることに抵抗がないって、

おっしゃっているのであれば、ある程度のところで、あの、判断をして、

経鼻、あの胃管ですね、あの、鼻から管入れて

「はい」

「胃に入れてっていうのを、あのう、ま、はじめる方向でいいと思います」

「はあ、申し訳ないです」

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