これからしばらく「恥ずかしい事情」を書いていこうと思う。
コトのはじまりは、約1年前。
2022年4月29日午後5時48分、電話が鳴った。
あ、スマホですな、鳴るのは。
見ると、不動産屋の名前だ。
なんだろう? 家賃はめずらしく延滞していないのに。
出てみると、いきなりこう言われた。
「あのう、苦情が来てるんですよ」
あ、なるほど。ピアノの音か。
「そこのマンションの入居者さんで、おひとりは体調を崩されていて。
いますぐピアノをやめて欲しい、と」
いやまあ、たしかにいま弾いとりましたよ。
てか、ピアノの練習は毎日3~4時間やってるからねえ。
ただ、ココのマンションは「音出し可」で「グランドピアノ持込みOK」なのだ。
そういう契約になっている。
だーかーらー、2019年7月(57歳)に、ココの賃貸マンションに引っ越してきた。
旧居は、いちおう持ちマンションだった。
99万円で買った中古マンションだ。
2013年2月(50才)、格安で買った中古マンションで、ほんまは永住するつもりやった。
でも、やにわにピアノを再開したくなった。
13歳のときにやめているので、44年ぶりの再開なのだが、ほんと、あたしゃ、およそすべてのことを「やにわに」入れ込んでしまうので、グランドピアノを買うことにした。
その99万円マンションは、5畳ひと間に流しがへばりついているワンルームだった。
生ピアノ演奏はもちろん許可されていない。
だもんで、まずさっさと「音出し可賃貸マンション」に引っ越して、そのあとに中古マンションを売却した。
つまり、こんどはこの「音出し可賃貸マンション」に骨をうずめよう!という意気込みで住み着いていたのだ。
しかし! なんですとっ?!
ピアノ弾いたらあかんてっ?!
不動産屋さん「じつは、もう1軒からも苦情が来ているんです。
あのう、たしかに『ピアノ演奏可』というお約束なんですが。
すみません、やっぱり他の入居者さんから苦情があると……」